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特集-IV『屋久島の自然遺産』


「屋久島の歴史と共に息づく生命」
雨の恵みが造りだしたこの森には、たくさんの生命体が棲み、 その生態系を保ち続けています。神々しい山々、豊富な水を湛えた川、また何千年もの樹齢をもつ巨木たちには太古の記憶が宿ります。

©JNTO
World Natural Heritage
©Kagoshima Prefectural Tourist Federation/©JNTO
©Kagoshima Prefectural Tourist Federation/©JNTO
Yakushima [屋久島]


屋久島が世界遺産の自然遺産に登録されたのは、1993(H5 12月)で白神山地と一緒に日本で最初に登録された。 島全体が世界遺産に登録さえているわけではないが、屋久島全体が自然の宝庫であり、ありとありうる生命の神秘さを感じることができる。

屋久島の魅力は言うまでもなく太古の昔から生存し続ける屋久杉、縄文杉や動植物を真近かで見れ、触れ合えることではないだろうか。貴重な生態系が今もなお息づくこの島は九州の最南端である佐多岬から南へだいたい60kmのところにある、周囲130kmの島である。

屋久島の原形が作られる頃までは海底にあった。中生代(約2億5000万年前~約6500万年前恐竜が生息していた時期にほぼ対応する。)の終わり頃の地殻変動に伴い海底に亀裂が生じ、その裂け目に花崗岩マグマの活動があり海底の隆起が始まったと言われ、さらに新生代(約6,5000万年前 - 現代:恐竜が絶滅してから現代に至るまでの時代である。)になって造山活動がさかんになり、海面に岩塊の一部が現れ、屋久島の原形がつくられたのが1500万年前のことだと言われている。 そして、縄文・弥生遺跡などの遺跡から、少なくとも今から約7000年前には既に人々の生活があったと言われている。

歴史上にはじめて”屋久島”の名前が登場するのは607年頃で、中国統一王朝隋の正史「随書」の中で見られる。その中で、第二代煬帝は、異国の風俗を調べるため兵を派遣したが、言葉が通じないので地元の人を一名連れて帰り、翌年再び派遣したが従わないので布や防具などをとって帰った。当時、日本(倭国)から使者として来朝してい者がそれらの布甲を見て『それは夷邪久(いやく国の人:屋久島の人)が使っているものだ。』 と言ったと記されている。

屋久島や奄美、種子島といった南西諸島は、この頃はまだ大和朝廷の支配下に属さない地域であった。が、616年に夜久人(屋久島の人)が大和に帰化したと日本書紀に記されている。歴史の中で屋久杉の存在が全国に知れ渡たったのは、豊臣秀吉が京都にある方広寺の大仏殿建立のための木材調達を全国の大名に命じてからのことではないだろうか。大仏殿は柱材だけでも直径1.7m以上、長さ19m以上の柱を92本も必要とする大建築物であった。このように世界遺産に登録されるはるか以前から知名度は抜群に高く、そのときそのときの時代背景に巻き込まれ、翻弄されたりしてきた。

ここからは、太古の屋久島を知る縄文杉に触れてみよう。屋久島では樹齢1,000年以上の杉を「屋久杉」、100年から1,000年未満の杉を「小杉」、100年未満の杉を「地杉(じすぎ)」と呼んでいる。屋久杉は、ツガやモミなどの針葉樹、またヤマグルマやハリギリなどの広葉樹とともに混交林を形成している。本州などで見られるスギだらけの森林は近年、人口的に作られたもので針葉樹と広葉樹が混在する屋久島の様相こそ「日本の自然の森」の姿である。

屋久島には、推定年齢約7200年とされ世界最古の植物とされる‘‘縄文杉’’も存在する。しかし、あくまでも推定年齢である。その他にも翁杉:樹齢2000年、夫婦杉:樹齢2000年、大王杉:樹齢3000年、弥生杉:推定樹齢3000年などなど何千年もの時を経て今もなお存在している。その途方もない歴史の長さと生命力に私達は圧倒され魅了されているのではなだろうか。三代杉と呼ばれるものは、今よりおよそ3500年前に一代目の杉が生えて約2000年生き、そして二代目はその倒木の上に偶然発芽し約1000年生き、三代目は株より芽を出した一本の苗が成長し、現在500年も生きている。本来、「木」という生物には‘死’がない。病気や天災に見舞われなければ、永遠に存在する生命体である。

永遠に生き続けられるのはどうしてなのだろう?それは、自己の腐った部分や死滅した体を苗どころにし新しい生命を 育んでいくという機能が携わっているからではないっだろうか。木部の中で生きているのは目に見える部分つまり、周囲の形成層と呼ばれるだけで、幹の大部分は既に死んでいる細胞の集まりだけである。何百年、何千年も生存していく木々は我々の眼では見えない中心部に死体を抱え、その一方では藍藍しい葉を茂らせ、美しい花を実らせる。生と死の共存とでも言うべき、これらの神秘性を感じられずにはいられない。

今月は元来の「日本の自然の森」である屋久島を紹介しました。いかがでしたでしょうか?社団法人日本ユネスコ協会連盟にはこう記されております。 ‘‘世界遺産とは、地球の生成と人類の歴史によって生み出され、過去から引き継がれた貴重なたからものです。’’ 我々ができることは‘過去から引き継がれた貴重なたからもの’を未来の世代の人たちに確実に残していく事ではないだろうか。昨今、自然破壊、環境問題等をよく耳にします。私達が自然や環境に対し何をすべきか真剣に考える時期だと思います。屋久島も例外ではありません。今の状態を維持するのはなかなか容易なことではありません。いくつもの約束事を記した「屋久島カントリーコード」という心構え・ルールがあります。これらのルールを忠実に守っていくことが  人々と自然の共存関係の基本ではないでしょうか。   
       
     
  


Description [詳細]
Official Name [名称] Yakushima
屋久島
Date of Inscription [登録年] Dec 11, 1993
平成5年12月11日
Criteria [区分] World Natural Heritage
自然遺産
Address [所在地] Kagoshima
鹿児島県
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縄文杉
 
Link [リンク]
Yakushima Tourism Association [屋久島観光協会]
Yakushima Realwave [屋久島リアルウェーブ]
Yakushima Travel Center [屋久島観光センター]
Ministry of the Environment [環境省 自然保護事務所]
UNESCO World Heritage Centre [ユネスコ本部]
Wikipedia [ウィキペディア]

 
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