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特集II 「古都奈良の文化財」

古都奈良の文化財誕生の謎を解く
古都奈良の秘話に迫る

特集III「古都京都の文化財」

古都京都の文化財
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特集-II 『古都奈良の文化財』

平城京の歴史&古都奈良の文化財 誕生の謎を解く
約80年におよぶ奈良の栄華・平城京の誕生と、世界遺産に登録された 「古都奈良の文化財」各所の歴史について学ぶ

©Nara Prefecture/©JNTO
World Culture Heritage
©JNTO
Historic Monuments of Ancient Nara [古都奈良の文化財]

 
映像で世界遺産の魅力を味わう
薬師寺[奈良の魅力映像BOX]
平城宮跡 [奈良の魅力映像BOX]
東大寺 [奈良の魅力映像BOX]
唐招提寺[奈良の魅力映像BOX]
春日大社[奈良の魅力映像BOX]
春日山原始林[奈良の魅力映像BOX]

The Japan.Infoの世界遺産特集第2弾では、1998年12月にユネスコ世界遺産委員会より日本で9番目の世界遺産として登録された「古都奈良の文化財」を紹介する。

元々、世界遺産とは1972年ユネスコ総会で採択された「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」に基づいて登録された、遺跡や景観・自然、そして人類が共有すぺき「顕著な普遍的価値」をもつ場所や建造物を意味する。「古都奈良の文化財」はその中でも、奈良に首都が置かれた平城京時代に開花した建築物や文化などの歴史的価値が認められ、世界遺産登録に至った。具体的には、「人類の歴史の上で重要な時代を物語る優れた実例―日本の国家や文化の基礎が整った重要な時代である奈良時代の様子を伝えている」、「芸術や技術の発展をもたらした重要な文化交流を示すものー中国や朝鮮との交流によって日本の文化が大きく発展したことをしめしている」などがその理由だ。

それでは、奈良時代に奈良に首都・平城京が置かれた経緯&歴史についておさらいしてみよう。元明天皇によって平城京に都が置かれたのが710年(和銅3年)。律令制にもとづいた政治を行い国力をさらに増大させるため、飛鳥に近い藤原京から、奈良盆地の北のはしに都が移された。なぜこの地が都に選ばれたというのは、708年(和銅元年)に発表された天皇の文書に隠されている。「平城の地は、四神に対応している地形であり、三山が鎮めをなしている地である」と平城の地に対して記され、その「四神」とは、中国の古代思想にでてくる空想的動物で、1.玄武(げんぶ)、2.青龍(せいりゅう)、3.朱雀(すざく)、白虎(びゃっこ)のことで、それぞれ北、東、南、西を表す。これに対応する地形というのが、玄武―高山、青龍―流水、朱雀―沢畔(沼)、白虎―大道を意味する。また、「三山の鎮め」は北にある奈良山丘陵、東の春日山、西の矢田丘陵のことで、3つの山が都を守るとされていた。都選択だけでなく、平城京自体の作りもまた、唐の長安を模範にして作られたという説が有力で、ここからも、上記の世界遺産に登録された理由のひとつである「中国や朝鮮との交流によって日本の文化が大きく発展した」ということが解る。

都を平城京へ移してから、794年(延暦13年)に桓武天皇によって平安京が遷都されるまでの84年間のことを奈良時代と言うのだが、歴史としては短期間のこの時代に都はいくつかの変化を遂げている。740年(天平12年)に恭仁京(くにきょう/現在の京都府木津川市)への遷都によって平城京は一時的に放棄され、745年に再び平城京に遷都、その後784年(延暦3年)、長岡京(ながおかきょう/現在の京都府向日市、長岡京市、京都市西京区)に遷都されるまで、平城京が政治の中心地として栄華の時を築いたのは、実は約70年しかなかった。その間、飛鳥時代に建築された寺社が平城京に移されたり、国力の増大を明示する寺社、そして奈良時代の独特の文化である天平文化を象徴する寺社の数々が誕生した。そして、その寺社などが、現在、世界遺産『古都奈良の文化財』として注目を集めている

世界遺産に登録されたのは全部で8ヶ所で、元興寺、興福寺、薬師寺、東大寺、唐招提寺、春日大社などの建物だけでなく、地下に埋もれた遺跡である平城宮跡や手つかずの自然を誇る春日山原始林などもある。各所の誕生と歴史は下の表にてチェックしよう。

596年 「元興寺」の前身創建
蘇我馬子が建立したといわれる日本最古の寺院、飛鳥寺(法興寺)がその前身。かつては、南部七大寺の一つとして奈良市街の南西部を境内とする広大な寺院だったが、現在は、僧坊遺構の極楽坊本堂と禅室を残すのみとなっている。本堂と禅室には建立当初の瓦が今もなお一部に使われている。禅室は天平時代の僧坊の形をとどめる貴重な遺構。収蔵庫には五重小塔(国宝)や聖徳太子立像(重要文化財)等を安置。
669年 「興福寺」の前身寺院創建
京都山科の藤原鎌足私邸に建立された山階寺が前身。飛鳥を経て、710年(和銅3年)に平城遷都に伴い、藤原不比等によって現在地に移転され興福寺と名付けられた。以降、藤原氏の氏寺として大いに繁栄した。奈良時代初期には、四大寺の一つにあげられ、四町四方に170坪あまりの堂舎が立ち並ぶ寺院として降盛を極めた。
680年 「薬師寺」、藤原京に創建
天武天皇が皇后(のちの持統天皇)の病気平癒を願い造営が始められ、藤原京に完成。平城遷都に伴い、718年(養老2年)、現在地に移築されたと伝わる。 奈良移転当初は金堂、東西両塔、講堂、回廊が立ち並び、「竜宮造り」と呼ばれるほどの華麗さを誇ったこの寺も、16世紀に兵火に焼かれて灰となり、東塔(国宝)を残すのみとなった。(写真1)
710年 平城京遷都―「平城宮跡」
平城京の北端に置かれ、天皇の住まいである内裏と、儀式を行う朝堂院、役人が室もを行う官庁からn成り立ち、約120ヘクタール(東西4.3km、南北4.8km)を占めていた。周囲は5km程度の大垣が張り巡らされていたが、794年の平安京遷都後は放棄され、1900年初期の平城宮跡の保存運動が起こるまでは農地となっていた。
733年 「東大寺」の前身寺院創建
若草山に創建された金鐘寺(こんしゅじゅ)が東大寺の前身とされる。747年(天平19年)ごろから「奈良の大仏」(写真3)として知られる盧舎那仏(るしゃなぶつ)の鋳造が始まり、その頃から「東大寺」の寺号が用いられるようになったと言われる。
759年 唐招提寺」創建
唐僧・鑑真が759年(天平宝字3年)に、新田部親王(にいたべしんのう)の旧宅跡を朝廷から譲り受けて寺としたもの。鑑真が晩年を過ごしたこの寺には、奈良時代の金堂構築としては現在唯一の金堂や、天平時代宮廷建築の唯一の遺構として知られる講堂など、多くの国宝や重要文化財を保有する。
768年 「春日大社」創立
藤原不比等が茨城県の鹿島神宮から藤原氏の氏神である鹿島神(武甕槌命/たけみかづちのみこと)を春日の地に迎えて祀り、春日神と称したのに始まる。768年(神護景雲2年)に藤原永手により、現在の地に社殿を造営して千葉県の香取神宮から経津主命(ふつぬしのみこと)と大阪府枚岡(ひらおか)神社から天児屋根命(あねびじやねのみこと)と比売神(ひめがみ)を迎えあわせて祀ったのが春日大社の始まりだ。 (写真2)
841年 「春日山原始林」保護開始
841年(承和8年)、山中での狩猟や伐木が禁止された。古くから信仰のあった神山だったが、この禁令で、春日山一体が春日神社の神域になった。これが「春日山原始林」の誕生を意味する。春日山の最高峰は花山(498メートル)、その西の峯、春日大社のすぐ東に笠を伏せたような形をしているのが御蓋山(みかさやま)。この二つの峯のあたりに、千年以上も人手の加えられていない原生林がひろがっている。これが「春日山原始林」で、春日山の3分の2、約300ヘクタールを占めている。

このように奈良時代、平城京を中心に栄華を極めたこの地に、1998年の世界遺産登録時より、再び注目が集まっている。2010年、それは、710年に平城京が遷都されてから1300周年にあたる。「平城遷都1300年祭」と題して、1年後に控えた大祭典を今から盛り上げるため、各地でイベントが開かれているのはご存知だろう。The Japan.Infoでおさらいした平城京、そして世界遺産『古都奈良の文化財』の知識を活かし、日本が世界に誇る平城京の未来をこの目で確かめるためにも、一緒に「平城遷都1300年祭」を盛り上げてみてはいかがだろうか。詳しい情報はこちらから(平成遷都1300年祭公式サイト)

「古都奈良の文化財」特集第1週は、初級編とし、平城京と世界遺産登録スポットの歴史を紹介致しました。来週は、歴史の授業からちょっと抜け出し、あまり知られていない「古都奈良の文化財」各地の秘話をご紹介します。乞うご期待!

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Nara City Tourist Section [奈良市観光情報センター]
Nara Narakan [なら奈良館 奈良世界遺産ひろば&ガイド]
UNESCO World Heritage Centre [ユネスコ本部]
Wikipedia [ウィキペディア]
奈良文化財研究所
よみがえれ現代のシルクロード
財団法人ユネスコ・アジア文化センター文化遺産保護協力事務所
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